第5章 マネージャー
「でも、その前に」
と言ったせーちゃんが持ってきたのは
空気清浄機。
「何でこれ?」
「部室の空気の循環が悪すぎる」
なるほど。もう、部室は見てきたんだ?
「それでもあたしたちにやれって言うんだから
不思議なもんだよね。せーちゃん」
「ん?当り前だろう?
蓮二が心配しているのは、鈴の方だよ」
あたし?
「実夢は意外と蓮二に似て頭が切れるからね」
「頭がいいのは知ってる」
「答辞を呼んだのは実夢だろう?」
「なんでそこまで」
「蓮二が言っていたよ」
あ、そうっすか
「それと、あの昨日の男がきっと
鈴を気に入っているとも」
・・・
「は?」
「なんだ、気づいてないのは鈴だけだったんだ」
「いやいや。気づかないし
ましてや、そんなの言われても困る」
あたしにはブンちゃんがいるんだもん!