第5章 マネージャー
「何ですか、先輩」
「言っただろ?諦めねぇって」
そんな事言ってたっけ。
「でも、あたしも実夢も入る気はないんで」
「鈴」
「ん?」
「まぁ、"魔王様"を降臨させたいのなら
ご自由にどうぞ」
「「魔王様?」」
あぁ。
なるほど。そう言えば、せーちゃんがこれから暇になるとか
言ってたしなぁ。
「なるほど」
「どういう」
「あたしたちのどちらかが男子テニス部のマネなんかやったら
今の練習の倍のメニューを出されますよ。例の"魔王様"に」
「だから」
「魔王様の存在を知らないのならそれに越したことはないと思いますけど。
じゃあ、失礼します」
そう言ってクラスに入ると、こっちを見ている仁王姉妹
「ねぇ」
「はい?」
「何で、昨日テニス部のOBが
あんた達の家に皆いたわけ」
あぁ、あの先輩が言ったのか
「それって、あなた達に関係あるの?」
「な!?」