第4章 初恋
写真を見ると
「あれ?この人」
そう言った目線の先には
「赤也か」
赤也?
「アイツ今頃どこで何をしているんだろうな」
「え?」
「こいつは今、プロだよ。
精市もそうだが」
そうなんだ
「しかっし、俺達からあのボーヤの時まではすごかったと思うよ。今でも」
「え?」
ボウヤ?
お父さんたちの思い出話を聞きながら
お父さんの膝の上で寝てしまい
朝起きたら、毛布が掛けられていた
「あれ?」
「おはよう。鈴」
「うん。おはよ・・・」
「眠そうね。でもちゃんと起きないと遅刻するわよ」
「うーん」
「それはないよ。だって
まだ丸井君がいるんだもん」
は?
「え?どういう」
床に雑魚寝をしているブンちゃんの姿
「そうね。着替えてきちゃいなさい」
「はーい」