第3章 過去の部員
あ、これ言っちゃまずかったタイプ?
「せーちゃん。大丈夫だよ?」
「ん?」
「学生証は再発行してもらうからと鈴は言うのだろう?」
「うん」
「ならいいや。間違っても男子テニス部になんて
入ったらだめだよ?」
「はーい」
言えない
男子テニス部に誘われたなんて
間違ってもせーちゃんの前では言えない
「でも、鈴先輩に連れていかれたじゃん。
男子テニス部の使ってるコート」
下に降りて来た実夢が
しかも、テニス部OBの前で爆弾を落としやがった
「は?」
「どういうことだ」
「あれほど」
「いや。違うんだよ?
学生証を拾ったのが、テニス部の先輩で」
「マネージャーをやれと。言われたのか」
「ぅぅ・・・ハイ」
はぁ。とため息をついたこの中の大人たち
「あ、でも」
「なんだ」
「仁王君のあの姉妹のお兄さんって言ってた気が」