第2章 先輩
そう言って引き止められてしまったあたし
「何ですか」
「お前、テニス部のマネージャーやらね?」
はい?
「いや」
「何だって」
「あたしは、部活にも、委員会にも、生徒会にも
入るつもりはないんで」
そう言った瞬間、笑い始めた先輩
「こりゃ、くるみもしずくもお手上げだわ」
「は?」
何であの2人の名前を
「俺はあの2人の兄貴だからな」
「!?なるほど。でも、
それとマネージャーの話は関係ないですね。
あたしはやる気もないので。これで失礼します」
そう言ってテニスコートを後にしたあたしを見た
あの先輩2人が
「絶対にマネージャーにしてやる」
「お前、マジで言ってんの?」
「当り前じゃ」
そんな会話をしているなんて思いもしなかった