第12章 元カレと氷帝学園
「なぁ、鈴。今からでもいい氷帝に戻って来い」
「戻らないよ。あたしは、立海が好きなの。氷帝にはそんなの、なかったのに。立海から離れたくないって思える環境にしてくれたの」
「んだと!?」
「随分と手荒な部長だな。跡部」
「あー?そうだな」
「涼雅。確かに、中学3年間楽しかったよ。
初めての彼氏だったし、楽しい思い出もたくさんもらった。
だけど、現在(いま)ここに、立海に居たいの。
思い浮かぶのも氷帝じゃない。立海で、
ブンちゃんで、今の立海のテニス部なの」
「てめぇ」
「やめろ。木戸」
「跡部監督!何で止めるんですか!!」
「柳の親父を目の前にして手なんか出してみろ。
一瞬で氷帝テニス部の不祥事にされるぞ」
そう言った瞬間手を降ろした涼雅
「流石、跡部だね」
「ふん。氷帝の名に泥を塗られたらたまったもんじゃねぇからな」
「それは、立海(こっち)も同じなんだけどなぁ」
何か、物凄いバチバチしてるけど、大丈夫なの?この人たち
「ふふ。じゃあ、あの時の決着今付けようか?」
あの時の決着?
「何を言ってやがる。もう、アイツは俺の嫁だ」
へぇ、跡部監督って結婚してたんだ?