第12章 元カレと氷帝学園
「でもっ」
「大丈夫だよ。他の皆も教える事は出来るから。
最終日って言ったのは建前。さっき実夢にも
明日行くことは伝えてあるから」
「せーちゃん、おとーさん」
ぎゅうっとお父さんに抱き着くと
そのまま、眠ってしまったあたしを
ベッドに移してくれたのだろう。
起きた時にはベッドの上で、ちゃんと掛布団がかけられていて
下に降りると立海の目線の先にいるのは氷帝学園で
「何で、いるの」
探さないでくれとまで言っておいたのにここまで来るなんて
ブンちゃんの後ろに隠れると
「そこは、俺じゃねぇのかよ?鈴」
「何で、別れた元カレに抱き着かなくちゃいけないの。涼雅」
そう言った瞬間、せーちゃんと弦ちゃんの目つきが変わった
見定めるような目をしている。
「なるほど、随分と変わった元カレを選んだようだね?鈴」
「ひっでぇ言われようだな。涼雅」
「お前に言われたかねぇよ。実夢の方と別れてねぇくせに」
「羨ましいってか?」
「けっ」