第11章 合宿1
「誰か一緒に」
「実夢」
「うん。大丈夫だよ」
「何で、俺達じゃなくて実夢?」
「あー。言ってなかったね。あたしの彼氏
現在進行形で氷帝にいるし。しかもテニス部に」
実夢の爆弾投下に更に固まってしまった大人たち。
これにはお父さんも驚いているようだ
「俺は、聞いていないぞ?」
「うん。だって今初めて報告したもん」
はぁ・・とため息をついたせーちゃん
「分かった。ならこの合宿の最終日、自由にしよう」
「え?」
「そこで、ちゃんと話しておいで」
「うん」
「精市?」
「娘が巣立っていくって言うのは、こういうことなのかもね」
「まだ、若いくせに」
お父さんたちだってまだまだ、行けるはずだ。
35には見えないもん
「鈴?」
「大丈夫」
「話しておこうか?」
「ううん。いい」
鈴は、涼雅君と別れた時にもこんな風にはならなかった。
こっちで彼氏なんか作ったら、皆に見定められそうな気がするけど