第2章 先輩
「あれ?」
当たりを見渡すと夕方になっている。
しかも目の前には男子生徒
「わわっ」
「そんなに驚く事か?
つーか、お前1年だよな」
「そうですけど」
「名前は」
「教えるつもりはありません。失礼します」
そう言って屋上を後にしたあたし。
実夢の姿がなかったということは
授業を受けているのかもしれない
「ほんと、メンドクサイ」
どうせ後10分もしないうちに授業が終わるであろう
教室に入ったところで、何も変わりはしないのだから
しかし、屋上では
「随分と変わった女が入って来たな」
「あぁ。あいつ等だろう外部入学の新入生というのは」
「嘘だろ?」
「いや。あながち間違いではない」
「どういう」
あの女が落とした学生証。
「ふっ面白い。柳鈴か」
「お前が笑ってるのすげぇ怖いけど」
そんなことを話しているなんて想像もしなかった