【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第12章 受け継ぐもの
side.三ツ谷隆
「我を通す強さもね」
「うん。そうだよな。ありがとう。名前」
マイキーは何をふっ切ったように笑った。
「なあ?俺さ…」
「何?」
「いや…何でもない。俺、帰るわ。行こう。ケンチン」
「はぁっ…お前は本当に…」
「じゃあな。名前。三ツ谷、タケミっち。また明日な」
「邪魔したな。またな、名前」
「うん。じゃあね」
マイキーは何かを言いたそうにして帰った。
ドラケンも一緒に。
「タケミっちは?メシ食ってく?」
「そうだった。隆に用があったんだよね?私外そうか?」
「あ、大丈夫っス。居て下さい」
「そう?」
タケミっちはもじもじと気まずそうにしている。
家事をする手を止めて、俺もテーブルを囲んで座った。
「んで?話って、場地のこと?」
「すみません…千冬と頑張ったんスけど、場地さん。連れ戻せそうになくて」
「そっか…」
そりゃ、そうだよな。
俺たちでさえダメなのに。
タケミっちができるわけねぇよな。
「やっぱり場地さんとやり合うんスかね?」
さっきのマイキーの顔を思い出す。