【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第12章 受け継ぐもの
side.三ツ谷隆
「ぶー!俺、三ツ谷みたいなゴツイ男興味ねぇし!」
「俺だってマイキーみたいな、唯我独尊男なんてごめんだよ」
「ははっ!フラれてんじゃん!マイキー」
珍しく名前が声をあげて笑う。
「つーか、俺を持ちだすなよ」
「だってマイキーに付き合える女の子。そうそういないと思うもん」
「名前が俺の何知ってんさ!」
「何となくだけど。ドラケンとか隆じゃないとブレーキきかなそう」
「確かに」
「俺もそう思うわ」
「普通に嫌なんだけど…」
心底嫌そうな顔をするマイキー。
それを名前は笑ってみている。
「でもマイキーのその我儘なところ、私は良いと思う」
「………そっか」
急に黙りこっくたマイキーを不思議に思う。
やっぱ場地のことで悩んでたんだな。
「マイキー?」
「ん?」
「何か悩んでんの?」
名前が確信に触れた。
「んー…ちょっとね」
「マイキー。これは死んだお父さんの受け売りだけど。その強さはさ、大切なものを守るためにあるよ」
「うん」
名前はマイキーの目をじっと見ていた。