【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第10章 マイキーという男
道場に来たから心配してんの?
だったら違うんだけどな…
「お前の女は大した奴だよ。あんま怒ってやんな」
「ドラケンは名前に甘ぇんだよ」
「ケンチン。さっき名前に怒鳴ってたけどな」
「はあっ!?」
隆がドラケンを怒りそう。
「隆。ドラケンは悪くない」
「それでも自分の女を罵られて黙ってられっかよ!」
「私が我儘でドラケン困らせた。ドラケン怒るんなら、私を怒ってよ」
隆をぎゅーっと抱きしめる。
「そうだな。確かにドラケンは何もないのに、怒る奴じゃない」
「うん」
「ってことは、お前がドラケンを怒らせたんだな?」
「うん」
「はあ…ドラケン、マイキー悪かった」
隆が溜息を吐いて、ドラケンとマイキーに頭を下げる。
えっ?
何で?
「俺の監督責任なの。お前も謝れ」
「うん。ドラケン、マイキー。ごめんなさい」
隆は私の為に頭を下げてくれてるんだ。
「おう。気にすんな。それとさ、今日から名前は俺のダチな?」
「うん」
マイキーは笑って許してくれた。