【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第10章 マイキーという男
「朝ご飯は?食べたの?」
「食べてない」
「じゃあ一緒に食べよ?」
「そこまでして貰って…いいの?」
「うん」
「ってか、本当に三ツ谷に言わなくていいの?」
「いいの」
言ったらどうせ止めるだろうし。
単車ないから、どうせバレる。
バレても学校に強制送還されないように。
私服で来たしね。
エマのおじいちゃんに紹介されて、挨拶をする。
私を温かく迎えてくれた。
そして一緒に朝食をとっていると、お兄さんが起きて来た。
「…おはよー…」
「おはよう」
「お兄さん、おはよう」
「客の前だぞ!シャキッとせんか!万次郎!」
マイキーという男は、ボロボロのタオルを持って。
ズルズルと歩いてくる。
そして、ちょこんと私の隣に座った。
あれ?
もしかして私に気づいてない?
するとタイミングを見計らったように、玄関から「ウーッス」という声が聞こえた。
あ、ドラケンだ。
「ケンちゃん、おはよう♡」
「おう。ケン坊」
「ケンチン?おはよー」
「おはよう、ドラケン」
ドラケンは何故か呆然と立っている。