【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第9章 守るべきもの
side.三ツ谷隆
名前が意識を失ったから、エマに頼んで家の鍵を開けて貰った。
マットレスに名前をゆっくりと下ろして、ブランケットを掛けてやる。
そして表に出た。
「マイキー。悪ぃけどさ。二度と名前に近付かないでくんねぇ?」
「三ツ谷。ごめんね。マイキーには言って聞かせるから」
「エマ…。悪ぃ。ちょっと気ぃ立ってて…」
「無理ないよ。名前、漸く三ツ谷に心を開きかけてるんだもん」
そうだと良いけどさ。
エマでさえあいつの心の奥を見れてないのに。
俺なんかが支えきれんのかな?
正直、不安だよ。
「マイキー。三ツ谷に何か言う事あんだろ?」
「…三ツ谷。悪かった。俺を殴ってくれ」
「それは出来ねぇよ。名前に言われたんだ」
「何て?」
「俺も名前に同じこと言ったさ。自分の彼氏傷つけてどうすんの?って。だから俺も大切なダチは傷つけねぇの」
「ははっ!名前らしいね」
「あいつ。すげぇ男前だからな。負けらんねぇよ」
「ドラケンのことは気にいってるみたいだけど。マイキーは嫌われちゃったね」
「あいつはそんな女じゃねぇよ」
きっとマイキーが窮地に陥ったら、ぜってぇ手を差し伸べる。
そういう女だ。