【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第8章 好き
side.三ツ谷隆
名前の言葉を、ドキドキしながら待つ。
「………隆が近くにいると…その…」
「何?」
「………おかしく…なるの…」
「………へっ?」
一拍置いて、変な言葉が出てしまう。
よそよそしいから。
てっきり別れ話をされると思ってた。
待てよ?
コイツのことだ。
しっかりと確認しよう。
「それってさ…」
「うん」
「あー。昨日…エッチしたから?」
お前、熱出してたし。
やっぱり判断力鈍ってたとか?
「それもあるけど……なんか…違う…」
「じゃあどんな風におかしくなんの?」
「…なんか…顔が熱くなる」
「うん」
「…あと…心臓が壊れそう」
「うん?」
あー。
ドキドキするってことね。
コイツ頭いいのに、論理立てて話すのほんと苦手な。
お陰さまで俺の読解力が上がったよ。
「それで?他には?」
「単車乗ってても…隆の顔がね…消えない」
「そっか」
「あとね…」
まだ、あんのかよ。
「うーん…日常生活に支障を来たす」
「ふはっ!」
遂に笑ってしまった。