• テキストサイズ

【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第8章 好き


 


side.三ツ谷隆





コイツ考える事を放棄しやがった。





「悪ぃ。悪ぃ。お前はそういう奴だったな。名前は考えんの、面倒なんだよな?」





頭を撫でようとすると、思いっきり手を払われる。





「だから止めてって、言ってんじゃん!」





拒否られた俺は、呆然としてしまう。



確かに日常生活に支障を来たしてんな。

死活問題じゃん。





「おい。急にどうした?」

「だからっ!こういうことされると、心臓がぶっ壊れそうになるのっ!」

「そっか。悪ぃ」

「何で困らせんの?勝手に顔も熱くなるしっ!………もうヤダ…」

「なんも…泣く事ねえだろ…」

「…だって…怖い…」




そっか。

名前にとっては未知の感情なんだな。



そっと名前に手を伸ばして。

猛獣を飼いならすように、ゆっくりと触れた。



お前は凶暴だからさ。

自ら擦り寄って来るまでは、このままでいてやるよ。


そうしなければ、俺の指を噛み千切るんだろ?



暫く撫でていると、安心したように俺に身を寄せる名前。



ほっと緊張の糸が切れた。



あーあ。

また泣かせちったな。



名前を抱きしめながら、また反省する。


 
/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp