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【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第21章 隆のために


 


いよいよ隆に掴まって、ガミガミとお説教をされる。





「お前。反省してんの?」

「ううん。してない」





だって場地圭介くんは無事だったんだから。


隆はうんざりした顔で私を見る。





「ねえ、隆。私の話を聞いて?」

「あ?言い訳なら聞かねぇぞ?」




私は首を横に振った。





「タケミっちに聞けば、詳細は教えてくれるけど、今日の私は私じゃないの」

「はっ?」





怪訝な顔つきで見られる。



そりゃそうだよね。

こんな話、信じらんないよね。





「私、隆に黙ってカナダに行く。それだけ伝えたかった」

「えっ?何?急に」

「今日の私は8年後の三ツ谷名前」

「は?待て待て。話が全然分かんねえ」

「私の雰囲気。違うと思わない?」





首を傾げて聞くと、マジマジと見られる。





「確かに、ツンケンしてねぇな…」

「8年後で待ってるから」

「えっ?ちょっ!名前っ!」





私は隆に手を振ると、ドラケンの元へ走った。





「ドラケン。協力してくれてありがとう」

「ん?おう。大活躍だったな」





さりげなく手を差し出すと、ドラケンは私の手を握りってくれる。



エマに会いたかったけど、まだ会えない。

未来が変わっていると信じて、私は目を閉じた。



また“プツンッ”と私の意識は途切れる。





隆のために。

私、頑張ったよ。


 
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