【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第21章 隆のために
「一虎。帰って来い。お前は東卍だ」
マイキーが羽宮に手を差し出す。
「っ…くっ…ううっ…」
「あんたも場地圭介くんも、東卍の仲間だよ。でしょ?場地くん」
「…ああ。一虎…帰ろう…」
羽宮は泣きながらマイキーの手を掴んだ。
場地圭介くんも羽宮に近寄って抱きしめる。
羽宮は、まるで小さい子供のように泣いていた。
「一虎。俺らはずっと仲間だ」
ほっと一息吐いて、3人を見る。
これで私のミッションは終わりだね。
羽宮一虎と場地圭介、マイキーが和解したせいか。
辺りを見回すと、いつの間にか抗争は終わっていた。
そして、隆が凄い剣幕で私に近付いて来る。
「名前っ!お前っ!何してっ!」
「隆!待って!聞いて!これにはきちんとした理由があるの!」
未来から来ているであろうタケミっちに目配せをした。
けど、時すでに遅し。
刺された腕をギュッと掴まれる。
「いったぁ!」
「お前っ!こんな怪我しやがってっ!俺の寿命返せっ!」
どうしよう。
こんな怪我する予定はなかったのに。
未来の夫がめちゃくちゃ怒ってるし、帰っても怒られると思うけど。