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【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】

第21章 隆のために


 


目を覚ますと見なれたリビングのソファーに横たわっていた。





「おっ!目覚ましたか?」

「うん」

「名前!お前やったじゃん!」





隆にガクガクと肩を揺さぶられる。





「俺、お前が8年後って言った意味。漸く分かったよ」

「私、成功したの?」

「ああ。場地は生きてる」





私は小さくガッツポーズを決めた。





「エマは?」





どうなった?



ドクンドクンと心臓が高鳴った。





「残念だけど、エマの未来は変わらなかった」

「それでも。ありがとな、名前」

「…隆…ドラケン…」





満弁の笑みで頭をワシャワシャと撫でられる。





「場地のことも、一虎も。本当に何て礼を言えばいいか…分かんねぇよ」

「…ドラケンも…本当に…ありがとう…」

「何でお前が礼言うんだよ。俺の方だろ」





ドラケンが目尻を下げて笑うから、涙が溢れた。



どう頑張ったても、人が死ぬのは避けられない。



その人がいなくなってから。

自分にとって掛け替えのない人だったと気づく。



羽宮がそうならなくて良かった。



彼を殺人犯にしなかったことで、結果的に場地くんを救えたんだ。



この力は大事な人を守ることに使う。



お父さん。

私、隆の大事な人。



守れたよ。


 
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