【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第21章 隆のために
漸く辿り着いたはいいけど。
そこには何百人という少年たちがいた。
どれが誰だか全く分からない。
呆然と見ていると。
誰かが大声で「マイキー!」と叫んだ。
皆の視線の先を辿ると、マイキーらしき男が倒れていて。
白い服を着た男が鉄パイプを持っていた。
マイキーはゆっくりと立ち上がると、その男と何かを話し始める。
お腹にえまがいるから無茶はできない。
でも、あの男が恐らく羽宮なんだと思う。
マイキーが2人掛かりで抑えられて。
羽宮は一方的にパイプでマイキーを殴りつけた。
隆の言う通り、本当にあっという間の出来事で。
私は身動きが取れない。
その後、マイキーは羽宮思しき男と2人の男をぶっ倒す。
けれど殴られたせいか、直ぐに崩れ落ちて。
膝を着いてしまう。
その間も抗争は続いており、誰もマイキーを助けに行けない。
如何せん、白い服の奴らが多すぎる。
きっと芭流覇羅だ。
隆ったら。
情報不足だよ。
私は急いでマイキーというか、羽宮の元へ向かった。
羽宮の近くに、きっと場地圭介もいるはず。
車の上なんて、凄く上り辛いんだけど…
一段一段、何とか上ってマイキーの元に辿り着く。