【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第19章 タケミっち
side.名前
「いえいえ。なんつーか。俺の方こそありがとうございます」
「えっ?何が?」
「8年前。ドラケンくんと俺を助けてくれて。ありがとうございました」
「そんな昔のこと。今更どうしたの?」
私はタケミっちにカフェラテを入れて差し出す。
「あ、カフェラテで良かった?」
「何でも大丈夫ッス」
「そっか」
私はタケミっちの対面に腰かけた。
「名前さんはマイキーくんとかドラケンくんに会いますか?」
「2人ともたまにえまに会いに来るね」
さっきから何が聞きたいんだろ?
「ねえ?何かあった?」
「………俺………俺っ…何もっ…出来なくって…」
タケミっちはポロポロと泣き始める。
「えっ?ちょっ!ほんとどうしたの?」
「俺1人じゃっ…ううっ…」
急いでティッシュを渡す。
「私で良ければ、話聞くよ?」
「すみませんっ…情けないッスね」
「タケミっち。無理に話せとは言わない。でも頼ることは弱さじゃないよ」
昔の私なら出来なかったけど。
いや、今もできてないか。
それでもいくらか人を頼れるようになった。