【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第19章 タケミっち
side.名前
「私、明後日が公判期日でさ。まだ資料整理が追いついてなくてさ。助かっちゃった」
「全然いいッスよ。それより何すりゃいいんスか?」
「ご飯は作ってあるから、それを食べさせてくれる?あとお風呂に入れて、歯磨きして、寝かしつけて欲しい」
「分かりました」
「私も隆も1階の仕事部屋にいるから、何かあったら呼んでくれる?」
「了解ッス」
えまももう8歳だし。
自分のことは自分でやりたがる。
私はえまの肩を掴んで、タケミっちに会わせた。
「えま。今日パパもママもお仕事大変でね。この人が、えまの面倒をみてくれるタケミっちおじちゃん」
「タケミっちおじちゃん?」
「うん。だからおじちゃんの言うこと、よく聞いてね?」
「分かった!」
えまは元気よく“はーい!”と手を挙げると、タケミっちの手を引いて歩き始めた。
「名前さん。俺ら大丈夫ッスから」
「うん。分かった」
えまが迷惑かけなければいいけど。
とにかく、これで心おきなく仕事に集中できる。
ほんと有難い。
私は隆の仕事部屋をコンコンとノックした。