【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第19章 タケミっち
side.名前
家のインターフォンが鳴った。
カメラで外を確認する。
すると、お目当ての人物。
タケミっちがいた。
急いて玄関を開ける。
「タケミっち。久しぶり」
「こんばんはッス」
「来てくれて、ほんとありがとう。中入って」
タケミっちを家の中へ入るように促す。
「ほんと助かる」
「全然いいッスよ。えまちゃんの面倒みればいいんスよね?」
「うん」
私と隆が結婚してから数年が経った。
高校卒業と同時に婚姻届を出して、えまの面倒をみながら共働き。
私は高卒で弁護士を目指し、予備試験を受け。
その一年後、司法試験に合格した。
今は自宅を拠点に弁護活動をしている。
隆も自宅の一部をアトリエにして、デザイナーとしてブランドを立ち上げた。
そこそこ有名で、今は納期に追われている。
私の母はカナダでえまを育てることを提案したけれど。
私は日本で隆とえまの3人で生きていくと決めた。
だから頼れるのは、隆の知り合いしかいない。
今日に限って、ルナちゃんもマナちゃんもテスト勉強で忙しい。
そんな中、連絡がついたのはタケミっちだけだった。