【東京リベ】Break down【三ツ谷隆】【ドラケン】
第15章 Never say good bye
side.三ツ谷隆
“元々ね。私の我儘で日本にいたの”
「これでお前の我儘に振り回されなくて済むよ…」
“日本にいれて良かった。隆に会えたから”
「じゃあ何でカナダに行くんだよ…」
お前がいないと寂しいよ。
名前。
“大丈夫。隆には友達がいるから大丈夫”
「お前は…どうなんだよ?」
だってお前は、いつだって口が悪くて、不器用で、凶暴で。
困った事があっても、人を頼ることができないくせに。
そっちでは友達できんのかよ?
エマは?
マイキーは?
ドラケンは?
このこと知ってんのかよ?
何も言わせねぇなんて…
ずりぃよ。
手紙の下にポツンと置いてあった鍵。
“その鍵は、だいぶ早いけど18歳のお誕生日プレゼント”
“750ccだから大型だよ。バイク屋はタケミっちに聞いて”
便せんにはそれだけ書いてあった。
俺は、悲しくて、寂しくて。
お前の名前を呼びながら、一晩中その部屋で泣きじゃくったよ。