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夢繰り屋 凛 第七章 『後編』

第5章 恐怖のお化け屋敷。


ショーも終わり、遊園地のアトラクションも
色々と楽しんだ舞ちゃん。

実は、お父さんが平気ぶっているお兄ちゃんを
怖がらせるつもりで入る事になったお化け屋敷。

完全に舞ちゃんは、巻き添えを食った形だった。

…あ、入ってっちゃう…。

「よし、俺らも行くで。」

浩二君に手を引っ張られ、半ば引きずられるように
私は足を踏み入れた。

独特な雰囲気に、恐怖を煽る音響…。

…な!!何?このお化け屋敷!!

舞ちゃんの恐怖の大きさが手に取るように
解りまくった。

あまりにも怖かったみたいで…。
普通の遊園地のお化け屋敷の景色ではなかった。

「…浩二君…こ…これは…一体…。」

「うん。すげーな。足元も。多分ほんまは、
 ボロボロのつり橋が絵に描かれてる感じ
 やったんやろうけど…本物に変わってるやん。
 …ってか、これ…ヤバイ世界になってるな…。」

足元は、ボロボロのつり橋…。
しかもよく見ると、底には手を伸ばす魍魎達…。
作り物感ゼロ。恐怖度120%増!!

「ぎゃ~!!下!!下見て!!怖すぎる!!」

叫びまくりの私に浩二君は、

「いや、下見んなって。行くぞ。」

…何でそんなに冷静でおれんの!!

しがみ付く私を引きずるように、
浩二君は前に進んだ。


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