第43章 水着と下着、その差はいかなるものか✳︎【暖和】※微裏有
杏寿郎さんは来た時と同じように、私の身体をグッと引き寄せ、他の男性の目につかないよう隠しながら(そんなことしなくても、私の身体を喜んで見るのは杏寿郎さん位だと思うんだけどな)私のことを女性用出入り口の方まで送ってくれた。
「では廊下で待っている!」
「はい!なるべく急ぎますので…杏寿郎さんも、女性に声を掛けられないように気を付けてくださいね?」
「うむ!では君の準備が整うまで廊下にはいかないで置こう!準備が整い次第、電話でもメッセージでもいいから送ってくれ」
「はい。それじゃあそうさせてもらいます」
そんなやり取りを交わし、私と杏寿郎さんは一旦別れた。
その後、ホテルの部屋に戻り、ルームサービスでも頼んでまったりと過ごすと思っていたのだが
「…ん…あ…っ…はぁ…」
濡れたままの水着を再び着せられ
「……いつもより濡れているように見えるが…俺の気のせいだろうか?」
「…っ…や…そんな意地悪…言わないで…っ…」
お風呂で美味しく食べられてしまうのであった。
煉獄家に帰り
”天空露天風呂はいかがでしたか?”
瑠火様にそう聞かれた私が
”…え!?…あ…その…す、凄くよかったです!!!”
”………?”
答えに詰まってしまったのは、全面的に杏寿郎さんの責任だと思う。
-完-