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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第8章 炎の音に包まれて【音好きシリーズ】※裏表現有


「…クッ…すまないが…動く…」

炎柱様は本当に申し訳なさそうな声でそう言った後、私の身体をユサユサと揺さぶり始めた。

「…いっ…ま…って…っ!」

涙が溢れるほど痛かった。破瓜とはこんなにも痛みを伴うのか。相手が自分が好きだと慕う炎柱様だから耐えられるものの、これが見ず知らずの相手だったらと思うと急に恐ろしくなった。

「…すまない…だが…止まれない…」

炎柱様をこんな風にしてしまったのは、他でもない私だ。だから文句を言う資格も、つもりもない。

「…だめだっ…一度…出す…っ…」

炎柱様はそう言うと、私を揺さぶる速度を一気に速め

「…っ…中は…中はだめ…っ…!」

私がそう言ったのにも関わらず

「…ック…!」

私の身体の最奥に、その欲を吐き出した。

炎柱様は私の身体に体重をほんの少しかけ、襲い来る快感に耐えているようだった。その姿を堪らなく可愛いと思ったが、

「っダメって…言ったじゃない!」

中に出さないで欲しいと言ったにも関わらず、そうした事が納得いかず、私は炎柱様の身体を引き剥がそうと試みた。けれども、大きな炎柱様の身体はビクともしない。

「…何故だめなんだ?」

炎柱様は、私の鼻にその形の良い鼻をくっつけながら悪びれる様子もなくそう言ってのける。

「…っだって!…ややが出来たら大変でしょう…!?」

私のその言葉に炎柱様はニコリと微笑むと

「ならば問題ない。むしろその方が好都合だ」

と言った。

「…はい…?」

「君を抱くと決めた時、必ず娶ると決めた。だからややが出来ても問題はない!」

「…っまた…突拍子のない事を…!」

いつもの話の伝わらない炎柱様が出現し、私は苛立ちを覚えた。

けれども

「…っ…あ…なんで…?…また…」

炎柱様が再び私の身体を揺さぶり出し、炎柱様の出したソレで滑りの良くなった事で、私の身体は先程とは違い気持ち良さが優って行く。

「…薬を盛ったのは…君だろう…?…最後まで…責任を…とってもらう…すずね…」

「…っんぅ…!」

ここで名前を呼ぶなんて、狡い。

「…あ…っ…ん…やぁ…」

「…っ名前を…呼んで欲しい…」

「…っ…煉獄…さん…っん…!」

「…っ違う…!」

呼んではダメ。
戻れなくなってしまう。

そう思ったのに

「…杏寿郎…さん…!」

私はもう、私が止められない。


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