第26章 私の全て、永遠に貴方のものです✳︎不死川さん※微裏有
あんなにも幼かった壱弥も、まだ少年と呼べる年齢ながらにしてはすっかりと頼りになるようになり、何かとやらかす私を心配し、小言を言ってくる様はもうすっかり小さな実弥さんそのものだった(実弥さんほど口は悪くないし愛想もいいけど)。
「「かわいいー」」
今でも寂しいし、実弥さんの温もりが恋しくてたまらない。それでも
「朝から何を派手に騒いでんだ?」
「あ!天元のおじさん!」
「おじさん言うなっつってんだろ!天元様と呼べ天元様と!」
しょっちゅう遊びに来てくれる宇髄様達、炭治郎君達。そしてたまに来てくれる冨岡様の奥様に蝶屋敷の子たち。そして何より
「母ちゃん!ほら!天元のおじさんに茶ァ用意してよ」
「わかってますよ。爽籟、おめでとう!実弥さんみたいに、素敵な父親になってね」
「言われなくてもわかってらァ」
壱弥のお陰で、毎日楽しく笑えている。
私と実弥さんが一緒に過ごせた期間は
普通に比べたらものすごく短い。
でも、誰かが言っていた。
幸せで重要なのは長さじゃなく
その深さだって。
だから私は自信を持って言える。
私と実弥さんが共に過ごした時間は
計り知れないほど
深く幸せな時間だったって。
後悔は少しもない。
私は今も
そしてこれからも
この命が尽きるその瞬間まで
永遠に実弥さんを愛してる。
「母ちゃん!何してんだよォ!」
「はいはい今行くよ!」
「はいは一回!」
「…もう。うるさい息子」
実弥さん、私今、とっても幸せだよ?
-The end of Taisho period.
Then, continue to the other side-