第24章 私の全て、余す事なくもらってください✳︎不死川さん※裏表現有
「…しますか?」
「しねえよォ。…また夜、付き合ってもらうから、も少し休んどけェ」
「…はい」
そんな風に優しく言われてしまえば、先ほど目が覚めたばかりだと言うのに、いとも簡単に眠りの世界へと引き込まれそうになってしまう。
「…実弥さん…」
「なんだァ?」
「…起きた時、また側にいてくださいね」
「……わかってらァ。必ずいてやる。だからさっさと寝ちまえ」
「……はい……実弥さん……大好き……お休みなさい……」
「……俺もだァ」
完全に眠りに落ちる直前、私はそんな実弥さんの言葉を聞いた気がした。
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その後間もなく、私は柏木すずねから、念願の不死川すずねになった。
実弥さんに家族を作ってあげたい。そして残りの時間、ただただ当たり前のように家族みんなでのんびりと過ごしたい。そう思うのはもしかしたら私のエゴなのかもしれない。自分勝手で無責任な行為だと思う人もいるかもしれない。実際、自分自身ですらそう思ってしまうこともある。それでも私は、荒っぽさの下に隠された、この上ない優しいあなたの心を、隠さず表に出せるそんな場所を作ってあげたい。
そう心の底から思うんだ。
「…実弥さん…今日も…ダメですか?」
「あァん?昨日もしただろォ?」
「だって…早く実弥さんの赤ちゃん…欲しいんですもん」
「ったく仕方ねェなァ………俺はもう少し、お前と2人で過ごしてェ気もするがなァ」
「え?なんです?」
「なんでもねェよォ」
「えぇ!そう言われると気になっちゃうんですけど!」
「ほら。してェんだろ?早くこっちこいやァ」
「もう!実弥さんの意地悪!」
「ほォ…んなこと言って…覚悟できてんだろうなァ?」
「え…やだやだ!したいって言いましたけど…適度に!お手柔らかにお願いします!」
「んなもん無理だァ」
「え…や…そんな……あんっ…」
あの日見た不思議な夢の通り
私のお腹に実弥さんの子が
宿ってくれるまでもう少し。
それまでは
あなたと二人
心も身体も存分に愛し合おう。
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