第15章 誕生日の贈り物は【暖和】【煉獄さんお誕生日】※裏表現有
教えられた当時は、"そんなこと知りたくないんだけど…"なんて思っていたのに、まさかこんな形で役に立つとは。この行為が、誕生日の贈り物として相応しいかどうかは甚だ疑問だが、杏寿郎さんの誕生日だと思えばこそ出来るこの行為。全力を尽くすしかない。
教わった通りに先の方をチロチロと舐め、かと思えば優しく吸ってをしばらく繰り返す。その間、杏寿郎さんは言葉を発することも、初めの時のように息を漏らすこともなく、体制的にその表情が確認できない私には、果たして私のしているこの行為が、杏寿郎さんにとって気持ちがいいのかどうか分かりかねていた。
…気持ち良く、ないのかな?
そう不安に思い出してきた時
「すずね」
杏寿郎さんの普段より色っぽい声が私の名を呼んだ。その声にドキリとしながら杏寿郎さんのソレから顔を離し、顔を上げ、その表情を伺い見る。
「…っ!」
その時目に映った杏寿郎さんの表情は、頬が紅潮し、目が隠しきれない欲でギラギラとしており、未だかつて見たことがないほど"興奮している"と感じてしまう程のものだった。
「…口に…含んで欲しい」
その表情に、その声色に、私のソコがトロリと一気に濡れていくのを感じた。
「…はい」
杏寿郎さんの、私だけに向けられるその"欲"に応えたい。
歯を当てないように慎重にソレを口に含み、杏寿郎さんが私の中にソレを出し入れしている時をイメージしながら顔を上下に動かす。
プチュっチュブっ
発せられる音に、自分がしている卑猥な行為に、私の下腹部はどんどんトロミを増していく。
その時
「…っん…!」
杏寿郎さんの両腕がふっと伸びてきたかと思うと、私の胸の中心をキュッとその指で摘んだ。それだけで、私の腰はピクピクと反応してしまい、私自身も、杏寿郎さんに負けないくらい興奮していることに気づかされるのには十分だった。
…やだ…いつもより…気持ちいい…。
それが怖くて、"手を離して欲しい"と杏寿郎さんに伝えたくなった。けれどもそうすることはすなわち、せっかく気持ち良くなっている杏寿郎さんのソレから口を離さなくてはならない。
だめ。今日は…杏寿郎さんに…たくさん気持ち良くなって…もらいたいんだもん。
そう思いながら、私は上下運動の速度を速める。