第13章 世界で1番耳心地のいい音【音好きシリーズ】
「よし。今から共に宇髄のところに行こう!」
「え?一緒に来てくれるんですか?」
「当然だ!俺は君の恋人だからな!すずねの事を頼むとならば、手土産を用意した方がいいな…よし。先に街に向かおう!」
「ありがとうございます!酒屋さん、酒屋さんに行きましょう!」
手を繋ぎ、先程までと違い引っ張ってもらうのではなく、私と杏寿郎さんは2人共に歩き出す。
自分の居場所なんて
どこにもないと思っていた。
役に立たないと
そこにいてはダメだと思っていた。
でもそんなのは
私が自ら勝手に作り上げた妄想で
私のことを大切に思ってくれる人が
好きだと言ってくれる人が
きちんといた。
ねじ曲がってしまったこの心を
完全に戻すことはできないけど
私には
天元さん、
雛鶴さん、
マキオさん、
須磨さん、
善逸、
そして杏寿郎さんが
いてくれる。
みんながいてくれる
この場所が私の居場所になる。
その大切な居場所を守れるように
必ず、私は強くなる。
みんなが、杏寿郎さんが…大好き。
-To be continue-