タイムカプセルの一ヶ月【リヴァイ/進撃の巨人/現パロ】
第2章 2
「特にスポーツもやってねぇよ。
鍛えたら勝手に筋肉がついただけだ」
「目的も無く鍛えてるの?」
「だらしねえ体よりは良いだろうが」
「…なるほど」
枝豆に手を伸ばす。
ただ茹でただけでは無く、茹でたあとでバターで炒めたもののようだ。
おいしい。
2人でメニューを覗きこんで、何品か注文する。
やはり一風変わった美味しそうな品目ばかりで、食べたいものは一度では頼みきれなかった。
「休みの日とかは何してるの?一人暮らしなんでしょ?」
「…掃除だな」
「え?掃除?なんで」
「さぁな。趣味みたいなもんだ」
「へぇー今度うちも掃除してよ」
「ああ?やるからには徹底的にやるが、本気なんだな?」
「あ、マジの目してるね。やっぱ今のナシ」
「はーい、しめ鯖でぇーす」
ありがとーと会釈して店員さんからしめ鯖を受け取る。
「あかねこそ、休みはどうしてる」
「私?私は買い物行ったり、友達とお茶したり…
あ、今度ハンジに会うんだよ!」
「ハンジ…?ああ、奇行種か」
共通の友人の名前を出せば、リヴァイは懐かしいあだ名で思い出したようだ。
「ふふっ、奇行種ねー
確かにリヴァイはそうやって呼んでたもんね。
ひどいあだ名だって私は怒ったけど、ハンジはそれ気に入ってたよね」
「ああ。アイツは昔から変わってた。
今は何してるんだ、あのクソメガネは」
リヴァイは昔からハンジに手厳しい。
基本的に一人で行動したがるリヴァイに、毎日飽きもせずちょっかいをかけていたハンジにも非があるが。
苦笑しながらハンジが今勤めている会社の名前を伝える。
思わぬ大企業の名前に、リヴァイも面食らったようだった。
「そこで研究職に就いてるんだよ」
「ほう、流石だな」
「ビールおかわりする?」
「ん、ああ。悪いな」
注文した朴葉の包み焼きを届けてくれた店員にビールの追加を注文する。