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タイムカプセルの一ヶ月【リヴァイ/進撃の巨人/現パロ】

第5章 5


手元の封筒には
「20年後のわたしへ」
とたどたどしく書かれている。
文字の周りには星がたくさん書かれていて、当時のわたしの浮かれ具合がよく表れていた。

「じゃあ開けるよ?」
「早くしろ」

ぴりぴりと封筒を破る。
隣のリヴァイも私の手元に視線を落としていた。

何て書いたのか、ついに思い出せなかった。

つらつらと文章が重なった手紙があるのかと思いきや、開けてパッと見た印象は短い文章と雑なイラストしか無いようだった。

イラストは女の子が花束らしきものを持っている絵だ。
女の子は間違いなく未来の私を想像して描かれたものだろう。
20年前の字は大きさが揃っていなくて読みにくい。

「えーと、何て書いてある?
リ…リヴァイ、のー…?」

そこまで読み上げて、あとはもう声を出せなくなった。

耳まで真っ赤に染まり上がったのが自分でもわかる。
冬空の下で体は凍え切っているというのに、カッと体が熱くなった。


『リヴァイのお嫁さんになれますように』


幼い私の願い事

あろうことかそれは当の本人の目の前で曝け出されてしまった。

気まずい沈黙が流れる。
リヴァイの顔を見れない。

「こんなこと書いてたかな…」
「…」

あはは、と乾いた笑いが出る。
それでもリヴァイから反応はない。

「全然ペットショップじゃなかったねえ!
おかしいな…?」
「…」
「あ、賭けね!約束だもんね!
5,000円札、あったかな。えっと…」
「…」
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