第4章 4
「日暮は、何で
そのペテン師に言わなかったんだい?」
「元々、言うつもりなんてなかったし言う気もなかった。
アイツはあれで意外とモテるし
私1人いなくなったところで、何も変わらないと思ってるから
アイツが荒れること以外は」
「では、日暮。また近いうちに会うと思うが
アイツには何という」
「会うつもりはない」
「承知した」
「乾。不二。ドリンクを作るのなら
彼女に頼むといい」
「ドリンク?」
「彼女は、粉をあまり好まず、フルーツなどで
代用して作ってくれていたからな」
「なるほど。それはいいかもしれないね」
「あぁ。それにマネとしても経験は立海で出来ている」
「ほぉ」
「でも、私はやらない。と日暮は言うから」
「うん」
「立海では、差し入れ係として使わせてもらっていた」
「なるほど。それはいいアイディアを聞いたよ。
ありがとう柳」
「いや。例には及ばん。
青学の部長は、手塚のままだろう?」
「あぁ」
「近いうちに顔を出すと伝えてくれ」
「分かった」
そう言って切れた電話
「まさか、ペテン師の幼なじみだったとは。
しかも、立海の差し入れ係・・・」