第17章 17
あの日、家に帰った時には少しだけ顔色の良くなったお母さんがいて
やっぱりといった顔をしたお父さんも一緒にいた。
「お前も一人っ子卒業だな」
まさか、嘘でしょう?とも思ったのだが、こんな嘘はお父さんたちには付けないと理解しているからこそ、本当なんだと理解した
「出来てたんだ?」
「あぁ」
「もう、5カ月だったんですって」
・・・
はぁ!?
「しかも、女の子」
女の子・・・
何だろう。私の周りのちびっこは女の子が多いのかなぁ
「仁王君の家も生まれているんでしょう?」
「うん。女の子。マイって言うの」
「そう。名前を被らせちゃ悪い物ね」
何を言っているんだか。そう思っていたのだ
「でも、合宿は普通に言って来なさい」
「え?」
「みんなと同じだけの合宿の参加をしたいんでしょう?」
そうだけど
それでも
「大丈夫よ。お父さんもいるんだし、家の中でじっとしているのも体には悪いんだから。少しくらい動かなくちゃ」
そう言っていたお母さん
「ありがとう」