第2章 2
あの後、柳君も柳生君も同じように
テニスを始めてしまった
「やぁ、見てるだけなのは、暇だろう?」
「ヒマ」
「で?仁王と何かあったのかい?」
「!?」
何で分かるの?
「そりゃ、高校に入って2週間。
あまり口をきいていない。一緒に来ない
2人がお昼に俺達の所に来なかったんだ
仁王と一緒だったんだろう?」
「まぁ・・・うん」
「曖昧だね」
「フラれちゃった」
ここにいる全員の手が止まった
「は?」
「おいおい」
でも、柳君も柳生君もさっきまで
クラスで話してたからこそ
そこまで驚いてもいないが
「はっきり、本人の言葉で
タイプじゃないって」
「日暮。タイプはあくまでタイプだ。
好きになるのに、タイプなんて関係ないと俺は思う」
うん。
柳君にも同じことを言われた
「俺は仁王は日暮の事
好きだと思うけどなぁ」
「そんな事、ないと思うよ・・・?」