第16章 16
「幸村君。これ、良かったら食べて」
「いいのかい?」
「うん。マミちゃんは興味津々みたいだけど」
私のバックから手を離すとずっと目をキラキラさせながら
幸村君の方を見て居るマミちゃん
「そうだね。あまり家では甘いものを作らないからね。
茉海もあまり食べたことがないんだ」
そうなんだ?
「口に合えばいいけど」
「ありがとう」
そう言ってリビングに案内された私たち
先客がいたのかと思えば
「おねーちゃん」
お姉ちゃん?
「随分とセナも大きくなったものだな」
「そうだろ?今じゃ反抗期真っ只中だよ」
「へぇ」
「ちょ、寄り付かないでよ」
そう言っていた女の子に泣きそうなマミちゃん
「おにいちゃ・・・」
「はいはい」