第15章 15
「あ、そうだ」
「なんじゃ」
「雅治じゃない。柳君。明日取りに来て欲しいものあるんだ」
「明日?今日ではないのか」
「うん。明日」
だって、これから蜂蜜に漬けるんだもの
「分かった。では明日、お前の家に行くとしよう」
「ありがとう」
図書館前で別れた私たち。
恐らく、相変わらずの量の本を借りるのだろう
さほど歩かない距離に雅治の実家がある
「のぉ、参謀に渡すものってなんじゃ」
「蜂蜜だよ。例の」
「蜂蜜?」
「雅治も今日も飲んでたじゃん」
「俺が?」
「そう。立海のドリンクの中には、皆蜂蜜を入れてあるんだよ。
ただ、その蜂蜜の濃さが違うだけで」
「さよか」
「後で、ご飯食べに来るんでしょ」
「あぁ」
「なら、待ってるね」
「おん。雅紀、お前さんは先に
行ってるナリ」
「えー」
「舞依の支度を終わらせてから行くぜよ」
「おん」