第14章 14
丸井君のサーブで始まったシングルス
青学が驚いているのは、サーブ&ボレーヤーである
丸井君が、一瞬のうちにネット際についてしまったからだ
しかも、丸井君の得意のネット際のプレーは
綱渡りと言い鉄柱あてと言い
見事に奇麗に入れていくから驚きだ
「なっ」
「丸井君、スピード上がってるね」
「あぁ」
しかし、そこで終わらないのもまた、青学で
「ちっ」
取られてしまったワンゲーム
1-1になってしまった
「取ったぞ?」
しょうがないと言ったような雰囲気で
ドサドサと、コートに置いた丸井君
「今の音は」
「なるほど。雅治と同じだけのパワーリスト、着けてるわけね」
「プリ」
「俺を本気にさせたこと、後悔すんなよ?」
パワーリストが何もついていない状態の丸井君の
スピードはけた違いに上がっていて
それにすら追いつけていない佐伯君
誰に喧嘩を売ったのかまだ分かっていないようだ
「恐ろしいのぉ。立海の"天才ボレーヤー"は」