第14章 14
一時中断してくれているダブルスは
そのまま
幸村君と手塚君の声で再開
応援席のベンチで横にして
雅衣ちゃんもベビーカーで日陰になるようにして寝かせ
鈴に、ドリンクを冷やしている保冷剤をタオルで巻いて
「これ使って」
「でも」
「今は鈴が大事だから」
「悪いな」
首の後ろに当ててくれた丸井君は、やっぱりどこを冷やすか
ちゃんとわかってくれてる
「ゲームセット!ウォンバイ立海大付属6-2」
「大丈夫か?」
「今、日暮がくれた保冷剤で冷やしてる」
「そうか」
「月渚だってきついんじゃろうけどな」
「あぁ」
「アイツはそれを見せん。しかも
ギリギリまで我慢してるから余計にじゃ」
「そうだな」
「月渚」
「雅治。お疲れ様」
「おう。お前さんも少し休みんしゃい」
「え?」