第10章 10
「何でじゃ」
「牽制を賭けるなら誰でもいい。
だけど、丸井君とジャッカル君。
雅治とビッグ3のいる柳君。どちらがてきめんかなんて
すぐに柳君だと思うでしょ」
「まぁ、そうじゃな」
「県大会は、見に行くね。
いつもの持って行くから」
「お前さんは、学校があるじゃろうが」
「あ・・・」
「無理して来んでも大丈夫じゃ。
言ったじゃろ。県大会までは実力の半分も出さんでも勝てるって」
確かにそうはいったけど
「だから、准レギュラーのメンバーだけで
ほぼ行けるに違いないんじゃ」
「そっか」
「で?月渚は、風邪はもういいんか」
「うん。治ったよ」
「あんまり無理するんじゃなか。
助けられんこっちはヒヤヒヤするぜよ」
「ごめんって」
「まぁ、参謀は疲れたんじゃろうって」
「そっか。柳君が言ったくらいだからそうなのかもね」
「あぁ」
雅治の手が私のおでこに当てられると
冷たくて気持ちいいのは
気のせいじゃない
「雅治、基礎体温低いもんね。
冷たくて気持ちい」
「そうか」