第9章 9
仁王side
「随分と早かったな」
「なんじゃ、参謀か」
「どうした?」
「日暮と何かあったか?」
何かあった方がよっぽどよか
「月渚が青学で倒れた」
「な!?」
「本人には、風邪の引き初めだと言って来たが」
「なるほど。青学での心労が祟ったのだろう」
流石じゃ。良く月渚の事を分かっておる
「で?仁王は助けられないだろう?」
「あぁ。目の前の不二が助けておったぜよ」
「ほぉ」
「仏花や落書きの時には何もしなかったくせに」
そう言ったのは、参謀の少し後ろにいた幸村じゃ
立海のコヤツらは、俺以上に怒りがこみあげているに違いない
「すぐにお前は日暮の所に戻ると言いたいのだろうが、明後日からは立海高は中間テスト期間に入るぞ」
マジか
「そうなれば、お前も休むわけにはいかない。
3日間くらい、日暮に会うのを我慢しろ」
「うげー」
「それに、お前の嫌いな音楽のテストもあるしな」
「嘘じゃろ」