第2章 試し書き
ガチャ
「吸血鬼さーんいませんか?」
「そ··そんな呼び方して出てきたらどうするの?」
「男どもを生贄にするわ」
『やめろ!』
クルッ
「···!」
「どうした?」
「なんか聞こえる」
「聞こえる?」
「うん··何かが」
バサバサバサ!
「キャー!」
『コウモリだあああ!』
✿✿✿
「賑やかに逃げてる声がするぜ。全く」
窓から覗くと館から逃げ帰るガキ共が見える
「しばらくは来ねぇだろ···ん?まだ気配がする」
俺は何を思ったのか部屋から歩き出した。
✿✿✿
「い··いてて」
あの大群コウモリが来た瞬間みんな走り出した際に私は躓いて転けた
キョロキョロ
「みんなー···置いてかれたか··よいしょ··ん?」
立ち上がり、出口に向かおうとしたら
「ぴーー··」
小さい鳴き声が聞こえた。