【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第6章 三ヶ月後
日付も変わる頃
部屋に誰かが近づく気配がした。
続けて、控えめなノックの音がする。
それだけでわかった。
ポーラだ。
ドアを開けると扉の向こうには、予想通り気まずそうにポーラが立っていた。
「どうした」
「あの、兵長申し訳ありません。夜分遅くに…呼ばれてもいないのに」
「…入れ」
ちょうどポーラを探していたことを言おうかと思ったが、むず痒くてやめた。
ポーラはおずおずと入室すると、俺がソファに腰掛けたのを確認してから「失礼します」と小声で言って隣に腰を下ろした。
「それで、どうした」
「兵長…あのっ…」
ポーラの瞳がきょろきょろと動く。
何かを喋ろうとして息を吸い込んだが、代わりに出てきたのは言葉ではなく幾粒もの涙だった。
「おい…?」
「へ、へいちょ…っ!ック…
今日はマリアをっ…んっ…ふっ…
救ってくださって…!…うっ…」
それ以上のことは言えないようだった。
涙がぼたぼたと落ちてポーラの膝を濡らす。