【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第6章 三ヶ月後
その日の夜は、兵団全員で帰還を祝う宴となった。
宴と言ってもそこは貧乏兵団。
いつものパンとスープ、そこに蒸かした芋が一品追加されただけだったが。
今回の壁外調査は巨人との遭遇が少なかったことも手伝って、損害は予想以上に少ないものとなった。
死者が二桁を超えないなんて、俺としてもはじめての出来事だ。
「リヴァイ」
声の主を振り返ると、エルヴィンがジョッキを2つ持って後ろに立っていた。
「今回も討伐数はリヴァイがトップだな。
毎度のことながら、感心するよ。」
「ハッ。討伐数なんてくだらねぇモン、まだ気にしてやがるのか」
「兵士の力量を知るのに一番簡素で適していると思うが」
「巨人どもをぶっ殺した数は俺の力量じゃねぇ。俺の運の良さだ」
「謙遜だな。まあ、今夜は飲もう」
エルヴィンからジョッキを一つ受け取る。
中身は葡萄酒か。
カツン、とジョッキをぶつけて中身を喉に流し込む。
「てめえの索敵陣形とやらが活きたんだろうが」
生還を喜ぶ兵士たちの顔を眺めながら、ひっそりとエルヴィンの功績を讃えた。