【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第1章 それより前の日
「キャハハハハ」
笑い声。
甲高いそれは、少し離れた場所にいる俺の耳にも響いて聞こえた。
声のする方を見やれば若い女新兵が4人連れ立って歩いていた。
何がそんなにおかしいのだろうか、4人とも腹を抱えてケラケラ笑っている。
箸が転がってもおかしい年頃、というやつだろうか。
すぐに興味をなくし4人から視線を外したが、隣のエルドはいつまでも女たちを見つめているようだった。
「いいですね。若い女の子。
こっちまで元気をもらえそうで」
露ほども興味がないので「良かったな」と適当な返事をする。
しかしカツーンという金属音がして、思わずまた彼女たちの方に注目してしまった。
一番後ろを歩いていた女が万年筆を落としてしまったようだ。
「 ポーラ大丈夫ー?」
「置いて行くよ!」
仲間に声をかけられ「やだ、待ってよー」とふてくされてみせる少女。
髪が風になびいて、笑顔が眩しかった。