【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第14章 それからの日々を
その日の夕方
食堂では今日一日の訓練を乗り切った兵士たちが、話に花を咲かせ質素な食事を摂っている。
兵士はその日常生活ですら統率を求められるもので、基本的に食事中の私語は厳禁だが。
やはり一日中体を動かしている若者達にとって、食事の時間は最高に楽しいものであるようだった。
ポーラ達四人組にも、それは例外ではなく。
後ろから見る限り、女子特有の話題でこっそりと盛り上がっているようだった。
パンやスープの乗った配膳盆を机にガシャンと置き、ポーラの隣に立つ。
「隣、いいか」
「はいどうぞ…って、えっ…!」
ポーラが大声を上げる。
連れの女三人も目を丸くしていた。
そりゃあそうだろう。
今まで日中はにポーラ近付かないようにしていた。
ポーラたちだって好き好んで気難しそうな上官の側になんか寄り付かない。
こんなふうに机を並べるなんて、はじめてのことだった。
「隣、いいかい?」
「えっ、あ、はい。えっ!?」
ポーラの真向かい、エマの隣に腰掛けたのはエルドだ。
エルドの物腰柔らかな態度にエマは赤面していた。
「ちょ、どういうおつもりですか兵長」
小声で聞かれる。
「恋人と夕食を摂って何が悪い」
「なっ…!」
しれっと言ってのける。
エルドは「ヒュー」と小さく囃し立てていた。