【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第11章 5ヶ月後
枝を避ける。
避けきれない枝や葉はブレードで叩き切る。
しかし雑念だらけの飛び方ではいつもの動きが出来ていないのだろう。
別の兵士が数メートル先の木の陰から飛び出してきたときに反応が遅れてしまった。
相手の兵士も予期せぬ事態によほど驚いたのか、驚愕の表情を浮かべていた。
「チッ…!!」
前方に飛ばしていたアンカーをすぐさま解除し、下へ真っ逆さまに落ちる。
周りの兵士から「兵長!!」と叫ぶ声がいくつか聞こえた。
落下しながら適当な木を探す。
なるべく太い幹にアンカーを刺し直して宙にぶら下がったときには、地面はほんの2、3メートルにまで迫っていた。
ストン…
アンカーを離して地面に降りる。
ヒュン、ヒュン!
すぐさま立体機動で駆けつけたのはエルドだった。
「兵長、お怪我は?」
「無い。心配かけたな」
「どうされました?貴方らしくない…」
エルドが俺の顔を覗き込む
頭上で何人かの兵士が俺の様子を観察している。
「体調がすぐれないのでは?顔色も良くありませんし…」
「いや…問題ない」