【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第10章 4ヶ月後
コイツは何を考えている?
俺はどんな答えを望んでいる?
「お前の心も俺のものでいいだろう」
そうやって言おうと口を開いた瞬間、ポーラがやっと喋った。
「お前のー」
「兵長に本当に大事な人ができた時に、自分の心を守れるように。ですかね」
「あ?」
ポーラの言葉を反芻する。
言葉を咀嚼しないと意味がわからなかった。
「兵長、何か仰いましたか?」
「いや、なんでもない。それよりてめぇ、どういう意味だ?」
「えっとですね、今の私は兵長の『しばらくの性処理』の相手ですよね?でもいつかは兵長にも心身共に支えてくれる大切なパートナーができると思うんです。心から信頼できるような。そういう方ができて、私の心がその辺に放り出されてもいいように。私は私の心を常に大事にしておきたいんです。そうしたら、私もまた誰かと一緒に生きていけるでしょう?」
「…」
怒りの感情がふつふつと沸き立つ。
リーゼの言葉に頭がクラクラした。
何か言いたいが思考と言葉が上手く繋がらない。
少なくとも、ポーラの思い描く未来と自分が望む未来がかけ離れたものであるということだけはわかった。
動悸が速い。
気分が悪かった。
「俺は、テメェの次の男ができるまでの繋ぎか?」
自分でも驚くほどの低い声が出る。
ポーラの言葉を悪意に解釈している自覚はあった。
しかしそんな俺に怯む様子もなく、ポーラは冷静だった。