【R18】私の心は私のもの【リヴァイ/進撃の巨人】
第9章 4ヶ月後より前の話
「ずっと憧れていた人です。
同じ兵団に入れるというだけでも嬉しかった。
訓練の様子を、遠くから見るだけでも幸せでした。
ここ数ヶ月、私はその人と関係を持つようになりました。体だけの関係です。」
親子はグラスを傾けながら、尚も静かに私の吐露を聞いている。
フレーゲルは少し動揺したようだったが、それでもこんな端ない話に横槍を入れないで居てくれるのはありがたいことだった。
「最初は迷いもありましたが…
でも私は、それでもいいと結論を出しました。
慰み者でもいいと思っています。
その人は、強いけど孤独な人です。
私の体で、その人を癒せるならそれで構わないんです。
でも今日、その人を熱烈に愛する女性がいることを知りました。
その女性にはどうやったって敵いません。
それを知ったら、なんだか虚しくなっちゃいました。
身体を捧げても、結局は私の空回りなんじゃないかって。
私なんかがダラダラと意味のない体だけの関係を続けるより、二人がちゃんと付き合って幸せになる方がずっといいはずです。
その方が、未来もあります。
私は…私はこのまま彼を諦めた方がいい。
その方が彼のためだって、そう思えるんです。
そんなこと考えてたら居てもたってもいられなくなって、兵舎を抜けて来ちゃったんです」